2024年10月11日

協育アクションフォーラム Vol.3 これからの「センセイ」 これからの「ガッコウ」
~ Society5.0時代の「学び」のビジョン ~

フォーラムレポート

2024年10月1日(火)14:00‐16:00(Zoom Webinar開催)

  • #Society5.0
  • #学校ver.3.0
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  • #大学改革
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「協育アクションフォーラム Vol.3」の画像

協育アクションフォーラム Vol.3 これからの「センセイ」 これからの「ガッコウ」 ~ ociety5.0時代の「学び」のビジョン ~


実施概要

Society5.0時代、教育にどのような改革が求められ、「センセイ」「ガッコウ」のあり方がどう変わっていくのか、教育の課題や可能性に対し、産業界、教育界の垣根を超え知見やノウハウを<つなげる>ことにより何ができるのか、「協育」をあらためて考えるフォーラムとなりました。
社会情勢が大きく変化する中で時代に適した知識やスキルを常にアップデートし学び続ける必要があります。これまでの「センセイ」「ガッコウ」を私たち自身が捉えなおすことで、各現場で必要なアクションや、産官学連携の取り組みの価値が見えてくることを再確認し、次なる一歩を考える機会となりました。

参加者内訳グラフ


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各ご登壇の概要

基調講演令和の日本型学校教育の更なる深化に向けて

ご登壇者 武藤久慶 氏の画像です。

  • 文部科学省初等中等教育局教育課程課長
    GIGA StuDX推進チームディレクター(副)
  • 武藤 久慶

急速なデジタル化が進み、教育現場でも校務や学習ツール、手法のアップデートが進んでいます。デジタルツールのよき創り手、賢い使い手である子供達に質の高い教育を提供することはもちろん、人生100年時代と言われ、生涯にわたり学び続ける資質や能力の育成が学校現場に必要とされています。「令和の日本型学校教育」をめざし、これまでの日本の教育の良さと課題を踏まえ、ICT機器を活用した個別最適な学びの実現など、教育現場はフレキシブルに挑戦している一方で、教員が教えられる学びには限界があり学校が全ての機能を維持することが難しいことも、わかりやすくご説明いただきました。
また、だからこそ、子どもたちに将来必要な主体的・対話的な力を育むためには、外部のさまざまなネットワークを積極的に活用する、まさに「協育」が必要不可欠であるとメッセージをいただだきました。そのためにも、教育現場は「自前主義」から脱却し、さまざまな企業・民間団体など社会のリソースを活用できる仕組みや協力体制をさらに強化していこうとしている、という大きな動きをお示しいただきました。

事例紹介文部科学省が推奨する「教員」のための施策

① 教員のWell-beingを実現する学校の組織づくり

ご登壇者 町支大祐 氏の写真

  • 帝京大学大学院教職研究科 准教授
  • 町支 大祐

企業は働き方改革や組織改革に継続的に取り組んできましたが、今、教育現場にもそのアプローチが取り入れられつつあります。教員の長時間過密労働、教員採用倍率の低下などを受け、学校長に管理職としてマネジメント能力の必要性が問われています。そのためサーベイ・フィードバックの手法を取り入れ、職場改善策をデータで可視化し、教員同士の対話に基づき組織づくりを行うための学校長向けの研修「文部科学省 新任校長オンライン集合ハイブリッド研修」が実施されていることをご共有いただきました。

② 未来教員の可能性を拓く

ご登壇者 吉水裕也 氏の写真

  • 兵庫教育大学 理事(研究・大学院改革担当)・副学長
    先端教職課程カリキュラム開発センター(C-TEX)長
    教員養成・研修高度化センター(CReATE)長
  • 吉水 裕也

「文部科学省 教員養成フラッグシップ大学」として指定された兵庫教育大学では、「学び続ける教員像」を描き、“問を持ち課題を設定する力、探究し実践する力、省察し改善する力”を身に着けることを目標に、外部機関と連携しながら教員養成課程の改革に取り組まれています。外部連携により実現する社会と直結した新しいカリキュラム・新しい科目は、教職に就いた後も生涯にわたって専門性の継続的な向上に寄与することが期待されているそうです。大学との企業連携が、理系大学の研究のみならず、教員養成大学でもスタートしているという先進事例をご提示いただきました。
https://www.hyogo-u.ac.jp/
https://www.hyogo-u.ac.jp/c-tex/#gsc.tab=0

内容を深堀りするディスカッション

ご登壇者 吉水裕也氏、 町支大祐氏とのディスカッションの写真

さまざまな理由から「新しいことにチャレンジすること」に積極的ではない教育現場の特性もふまえつつ、外部と連携しながら教員自身の学び方を少しずつ変えていくこと、アジャイルに、まず「やってみる」ことについて、共感が生まれた時間でした。参加者からの「いち教員は、何ができるのか」という問いに対し、町支先生からは、「教員自身が変えていく・変わっていく体験をしながら、楽しみながら主体的・対話的に学ぶ」ことの重要性を、吉水先生からは、「個人が成長することだけでなく、組織が成長するためにどうするか」を考えていくという視点をご紹介いただき、変化をめざす学校や教育機関と企業の新たな視点やスキームを組み合わせていくことが、新たな一歩につながるという、どの立場に立っても学びのある内容でした。

特別講演まるごと学ぶ学校―βMentalityで教育をリ・デザインする

ご登壇者 松坂孝紀 氏の写真

  • 神山まるごと高専 事務局長
  • 松坂 孝紀

テクノロジーとデザイン、そして起業家精神を専門的に学ぶ学校として誕生した「神山まるごと高専」。学習カリキュラムと学校経営の2つの柱で、これまでのあたりまえをどのようにリ・デザインされたのかをお話いただきました。
生徒のチャレンジに対して指導や支援をするのではなく、「応援」するという方法で関わっていること、授業に参加する企業担当者が、直接15歳が考えていることにふれることは、企業としての未来を感じることにもつながっているということもご紹介いただきました。
また、最後に、「学校」や「教育」は、たくさんの人がかかわりやすい、かかわりたいと思えるフィールドであり、企業にとっても、地域にとっても、わたしたち全員にとって課題解決のために「コトを起こす」チャンスの場であると力強いメッセージをいただきました。
https://kamiyama.ac.jp/


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